numbnessandsuprise

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体は全部知っている /2000
吉本ばなな

アロエは陽を受けて私に何か言いたそうににしているように思えた。とげとげした肉厚の歯を冬の空に高く広げ、重なりあいいくつもの赤くごつごつした花を奇妙に咲かせて、生きている喜びを伝えようとしていた。アロエの愛情に包まれて、私は陽の光の中であたためられているような気がした。そうか、こうやってつながりができていくのか、もうアロエは私にとってどこで見ても見る度にあたたかいものや優しいものにつながっていく。どのアロエも私には等しくあの夜に植え替えたアロエの友達だ。人間と変わらずに縁ができていく、こうしていろいろな植物と私はお互いに見つめあっていくのだ。、そう思った。祖母から私が受け継いだものは例え根拠のない迷信のようなものであっても確かに役立っていくその力、よく言われる「みどりのゆび」なのだった。この才能があれば植物はその生命をこの腕の中で存分に輝かせることができるはずだった。こうやってこの仕事についた人々と私もまた、つながっていくのだ。

生きていることには本当に意味がたくさんあって、星の数ほど、もうおぼえきれないほどの美しいシーンが私の魂を埋めつくしているのだが、生きていることに意味をもたせようとするなんて、そんな貧しくてみにくいことは、もう一生よそう、と思った。









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