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the shaggs『philosophy of the world』 1969


ガールズ・バンドの先駆けとなったバンドだ。
60年代後半にドロシー・ベッティ・ヘレンのウィッギン三姉妹により、アメリカのニュー・ハンプシャー州で結成。その常軌を逸したプレースタイルは違和感も不快感も通り越して、神聖で、陽気で、いびつながらも完成された感性がむきだしにされる。2本ギター&ドラムス&ツインヴォーカルから放たれる無秩序&楽観的失望&確信的ニヒル&天然的カオスの妙味は、しかも一度聞いたことがあるようなメロディへと変化してゆく。何度も聞く度に、次はしっかりとリズムがあってくれろと想像するも、彼女達の甲高くもマイルドな喜びの歌声で、そんな小さな要素はいとも簡単に飛ばされてゆくのだった。






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amiina『kurr』2007


sigur rosのバックバンドとしても活動しているアイスランドの女性ストリング・カルテットamiina。美しいマジカル・オーケストラル・チェンバーポップサウンド。Bjork,sigur ros,mum等に代表されるアイスランドの音楽は、その中に共通する牧歌的でメルヘンな空気を包んでいて、冬の冷気を浴びているような、そんな少し鋭敏な感覚をいつも感じるのだ。アイスランドは音楽が盛んだ。人口30万人に対して音楽学校が90校以上もある。その様子は最近日本でも公開された「screaming masterpiece」でも紹介され、その中にamiinaも可憐な笑顔を見せている。

「Kurr」は彼女達にとっての初めてのアルバム、その楽器の多様さに驚かされる。ハープ、カリンバ、チェレステ、ギター、種々ストリングス、ワイングラス、種々管楽器。特筆すべきところは、その”非”楽器性だ。そしてそこから紡ぎだされる音響センスだ。女性的な間、音の滑らかさ、優しさ、暖かさが4重に重なる時にそれはシンプルな魂(amina)へと昇華して、嘘偽りのない純粋無垢な叫びとなる。

Amiinaは音が消える最後の数秒の響き、もしくは不可聴周波数で音楽を作っている。レコードからCDへの変換時、レコードフリーク達はCDからではレコードのなんともいえない暖かさを感じられないと口を揃えて言っていたらしいが、実はそれは最もなことでCDは可聴周波数以外の音を削った。人間には聞こえないのだから必要のない音だということで。下は20~30ヘルツ、上は20キロヘルツという具合に領域を絞ったのだ。ただ厳密に言えば、聞こえないが感じるのだ。脳や皮膚はその領域を無意識に感じているのだ。実は、音の世界でもその領域が最も重要な要素なんではないかと考える。amiinaの音はその聖域を凌駕してる。目に見えないものこそが大切で、その目に見えないものをどこまで信じる事ができるのかが大切であると。時折耳鳴りのような残響を残す彼女達の響きは、時に無機質で強ばるが、その奥には常に不在の神がいる。




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宮内 優里 『Farcus』 2007

1983年生まれ。海外では「ラップトップ世代のアントニオ・カルロス・ジョビン」とも評されるアコースティック・エレクトロニカ・サウンド。高野寛+原田郁子(クラムボン)による細野晴臣トリビュート・アルバム収録曲『終わりの季節』のアディショナル・プログラミングを担当。起き抜けの空と風が一日の始まりを告げるような音楽。オーガニックな楽器とデジタル音の絡まりは常に空間を飛び回るように風景を癒し、繊細でユーモアをもった音楽。まだこの人24歳だ。嫉妬にも似た興味を抱く。音に対してとても誠実で忠実なひと。



















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